2013年1月23日水曜日

仙台空港、国内線今夏最多に 航空各社増便最大61往復

仙台空港発着の国内線が今年の夏ダイヤ(3月31日~10月26日)で最大61往復となり、現在の45往復を上回って過去最高となることが22日、宮城県のまとめで分かった。国内の主要空港が発着枠を拡大したことに加え、東日本大震災からの復興事業の本格化で航空需要が高まっていることが背景にあるとみられる。
 夏ダイヤ期間中の定期便数は関西、大阪(伊丹)両線が計15往復から計21往復に、札幌線が13往復から18往復に増便する見通し。福岡線も2往復増の8往復、中部、小松、広島各線もそれぞれ1往復増える。
 全日本空輸は伊丹線を2往復、成田、中部各線を1往復ずつ増便。6月21日~9月30日には札幌線を1往復増やす。日本航空も伊丹線を1往復増便し、8月は札幌線を1往復多い6往復にする。
 アイベックスエアラインズは小松、広島各線とも2往復にする一方、成田線は休止する。エア・ドゥは6月21日から札幌線を1往復増やして5往復にする。
 スカイマークは4月20日に札幌線3往復、福岡線2往復を新規に就航する。
 格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションは21日、関西線の新規就航を発表した。
 県空港臨空地域課は「4~6月は仙台・宮城デスティネーションキャンペーンがあり、増便で相乗効果を見込める」と期待する。

2013年1月18日金曜日

搭乗率苦戦のLCC、迷走するスカイマーク、底堅いJALとANA

2012年は日本初のLCC(格安航空会社)が就航しLCC元年と呼ばれた。日本航空が再上場するなど航空(エアライン)業界は何かと話題が多かった。

 13年はどうなるのか。1月7日、国内航空9社の年末年始(12年12月21日~13年1月6日)の利用実績が発表になった。航空各社にとって年末年始はかき入れ時、搭乗率は新規参入したLCC3社の今後を占う目安になる。搭乗率75%以上がLCCの採算ラインといわれているからだ。

 航空専門情報会社「Aviation Wire」調べによるとLCC3社の国内線の搭乗率は8割前後と好調だった。だが、LCCと大手に挟まれたスカイマークは7割台前半と苦戦した。

 LCC3社のうち搭乗率が最も高かったのは関西国際空港を拠点とする全日空系のピーチ・アビエーション(大阪府泉佐野市、井上愼一CEO<高経営責任者>)。国際線が81.6%、国内線が83.5%だった。

 次いで成田国際空港が拠点の日航系のジェットスター・ジャパン(成田市、鈴木みゆき社長)。国内線のみで78.7%。同じ成田が拠点の全日空系のエアアジア・ジャパン(成田市、小田切義憲・新社長)は国際線が72.2%、国内線が77.4%だった。

 これに対して、スカイマーク(東京都大田区、西久保愼一社長)は国内線のみで73.0%。前年の年末年始の実績より10.1ポイント、数字を落とした。減少率が2ケタ台となったのはスカイマークだけである。

 スカイマークがジェットスターやエアアジアと競合するのは成田発着6路線のうちの3路線。12年12月1カ月の搭乗率は福岡線が61.3%で最も高く、那覇線が47.7%、札幌線が38.3%。一方、ピーチと競合する関空の発着路線では那覇線が37.9%、札幌線が47.5%だった。スカイマークはLCCに客を奪われてしまったことを、数字が如実に示している。

 スカイマークは12年3月、関西国際空港を拠点に、関西ー札幌(新千歳)、関西ー那覇の2路線を就航したが2路線とも搭乗率は5割を切る厳しい数字となっている。

 このため収益の改善が見込めないとして関空発着の2路線から今年3月31日をもって撤退する。さらに那覇ー石垣を13年4月に就航する計画を発表していたが、発表から2週間も経っていない1月9日に就航を延期すると発表するなど迷走を続けている。

 こうした「LCCショック」はLCCと競合していない航空各社にも及んだ。羽田ー北九州線を運航しているスターフライヤー(北九州市、米原愼一社長)は全日空の傘下に入った。12年12月12日付で、これまで筆頭株主だった米投資ファンドから全日空が24億円で株式を買い取り、18%を保有する筆頭株主となった。

 スターフライヤーの年末年始の国内線の搭乗率は、前年より5.8ポイント減の72.4%。12年7月に初の国際線として就航した北九州-釜山線は62.1%にとどまった。その他のエアラインはAIRDO(札幌市、齋藤貞夫社長)が5.1ポイント減の76.5%、スカイネットアジア航空(宮崎市、高橋洋社長)が3.2ポイント減の72.6%だった。

 大手2社はどうか。日本航空(植木義晴社長)の年末年始の国内線の搭乗率は67.7%(国際線は82.4%)、全日本空輸(伊東信一郎社長)は66.6%(国際線は77.1%)だった。ピーチの国内線、83.5%からすると低い搭乗率のように見えるが、前年の年末年始の搭乗率と比較すると、日航は4.4ポイント、全日空も3.9ポイント、それぞれ改善した。

 大手2社は競合路線が少ないこともあってLCCの新規参入の影響をあまり受けなかったようだ。

 スカイマークの13年3月期第2四半期(12年4~9月)の累計決算によると、売上高は462億円と前年同期で16.4%増となったものの、営業利益は66億円で26.8%減、純利益は29億円で33.7%減となった。通期での業績予想も下方修正した。スカイマークはLCCに完敗した格好だ。

 LCCの前途は洋々かというと、そうではない。年末年始は1年のうちで利用者が最も多い時期である。ジェットスターとエアアジアの搭乗率は、採算ラインといわれる75%を上回っているが、通常の月は採算ラインを大幅に下回ることが多い。

 全日空系のエアアジアでは、12年8月に就航したばかりというのに、4カ月後の12月にCEOが岩片和行氏(55)から小田切義憲氏(50)に交代した。就航後の平均搭乗率が65.4%で、目標の80%に届かなかったのが交代の理由だ。かき入れ時の年末年始の国内線の搭乗率も77.4%と目標に届かず前途は厳しい。

 日航系のジェットスターも就航直後から欠航などのトラブルが相次いだ。11月16日には、経験が社内規定(3年以上)に満たない整備士を確認主任者に選任していたことが発覚し、国土交通省から厳重注意を受けた。そのため12月に予定していた関西国際空港を成田に次ぐ第2の拠点とする計画を延期した。

 LCC3社のなかで比較的順調なのが、競合路線が少ない関西国際空港を拠点にしたピーチということになろうか。

 国交省航空局がまとめた航空8社に関する「航空輸送サービスに係わる情報公開」(12年7~9月分)によるとLCCの遅延率が突出している。遅延率とは定時の運行予定時間より15分以上時間がかかった発着率の割合をいう。延滞率はエアアジアが57.2%でワースト1位。便の半分以上が定時運行していないということを示す。ワースト2位はジェットスターの25.9%。ピーチは13.7%でスカイマークの15.4%に次いでワースト4位だ。

 欠航率は6.4%の日本トランスオーシャン航空がワースト1位だが、これは沖縄を直撃した台風による欠航がほとんど。実質的にはエアアジアの3.5%が1位。ジェットスターは1.4%、ピーチは1.1%だった。

 LCCは少ない航空機を使い回してコスト削減するため、遅延や欠航が出やすい。ここに、コストをできるだけ掛けず事業の拡大を急ぐLCCのひずみを見ることができる。

 LCCは早くも正念場を迎えた。

2013年1月12日土曜日

エアバス、航空機の価格を平均3.6%値上げへ

エアバスは、2013年末までの航空機の価格を、2012年1月と比べて平均3.6%引き上げると発表した。

エアバスでは、最新のエアバスの機体は低燃費で、航空会社は効率的な運航が可能となるため、価格アップを吸収できると、している。

エアバスは航空会社の需要に応じて100~500座席の航空機ファミリーを取り揃えている。

主要な機体の新価格はA320neoが100万2000ドル、A380-800が403万9000ドル、A350-800が254万3000ドル、A318が70万1000ドル、A321が107万3000ドル、A330-200が216万1000ドルとなる。ほぼ全機種とも3%以上の値上げとなる。

2013年1月3日木曜日

中国のネットショッピング利用者が大幅に増加

中国インターネット情報センター(CNNIC) が、2012年の電子商取引状況を発表した。
2012年、インターネットを通して商品を購入したインターネットユーザー数は2億4202万人に達し、2011年末と比較すると、24.8%の大幅増加を示している。中国のネットショッピング利用率は42.9%にまで上昇した。

同期、インターネットを通して旅行の予約を行ったインターネットユーザー数は1億1167万人であった。
 全体での利用率は19.8%となる。対象別に見た予約サービス利用率は、鉄道乗車券が14.0%。航空機チケットが9.0%。ホテル宿泊が7.2%。旅行パックが5.4%。
 
また2012年のインターネット共同購入サービス利用者数は8327万人。利用率は14.8%となっている。

2012年12月19日水曜日

東京-大阪間の色んな交通手段の費用

年末恒例の帰省ラッシュ。
筆者も年末は新幹線を利用して東京から大阪まで帰省します。
毎回考えるのが、新幹線以外の交通手段で帰った場合、どれくらいの金額になるのか、ということ。
深夜バスや飛行機、または在来線で東京から大阪まで移動するといくらぐらいかかるのでしょうか? 新幹線以外の交通機関で「東京駅から新大阪駅」まで移動した場合の費用を調べてみました。
新幹線で移動した場合まずは新幹線での移動料金から。
東京駅から新大阪駅までの自由席、指定席、グリーン車の料金を調べてみました。

(※料金は割引サービスを使用しない場合のものです)

自由席のぞみ・ひかり・こだま利用時……13,240円(運賃:8,510円、自由席特急料金:4,730円)
指定席のぞみ利用時……14,050円(運賃:8,510円、指定席特急料金:5,540円)
ひかり・こだま利用時……13,750円(運賃:8,510円、指定席特急料金:5,240円)
グリーン席のぞみ利用時……18,690円(運賃:8,510円、グリーン特急料金:10,180円)
ひかり・こだま利用時……18,390円(運賃:8,510円、グリーン特急料金:9,880円)

新幹線で移動する場合は、以上の料金が必要になります。
所要時間は「のぞみ」が約2時間35分、「ひかり」が約3時間、「こだま」は約3時間54分です。
料金を比較するとグリーン席の特急料金は際立って高く感じますね。
在来線で移動した場合次に在来線を利用した場合の料金を調べました。
有料特急を使用する場合必要な費用……16,090円(運賃:8,810円、特急料金等:7,280円)

東京⇒新宿⇒塩尻⇒名古屋(近鉄名古屋)⇒伊勢中川⇒鶴橋⇒大阪⇒新大阪、という移動ルートで計算しました。
乗り換えは6回で所要時間は約8時間半です。
なんというか、ムダに高くなってしまった感じです。
これなら新幹線に乗った方がいいですね。
有料特急を使用しない場合必要な費用……8,510円(運賃のみ)東京⇒熱海⇒浜松⇒豊橋⇒大垣⇒米原⇒新大阪、という移動ルートで計算しました。
4回乗り継ぎが必要です。
豊橋から大垣、米原から新大阪までは快速電車の利用で、所要時間は約9時間。
時間帯や季節によっては臨時夜行快速列車など、別のルートもあります。
また、在来線を利用する場合は、乗車運賃がお得になる『青春18きっぷ』を使用することでかなり安価になります。
夜行バスで移動した場合次は、安価な長距離移動手段の代表格である夜行バスの料金を調べてみました。
夜行バスの料金は主にシートの並びや種類によって料金が変わります。
シートの並びは4列と3列、または2列があります。
シートの種類は一般的な観光バスのシートのような通常シート、フットレスト・レッグレスト付きのシート、電動リクライニングシートなどがあります。

4列並び通常シート……3,500~5,000円
4列並びフットレスト・レッグレスト付きシート……4,500~6,000円
3列並びフットレスト・レッグレスト付きシート……5,000~8,000円
3列並び電動リクライニングシート……6,500~9,000円
2列並び電動リクライニングシート……8,500~14,000円

夜行バスの場合は、主にこういった料金になっています。
夜行バスの所要時間は約10時間ほど。
往復でも10,000円以内におさまるプランもありますから、時間はかかってもお金はかけたくない、という人に最適ですね。
タクシーで移動した場合次にタクシーで移動した場合を計算してみました。
タクシーで東京駅から新大阪駅まで移動すると……

通常料金……140,000円~160,000円
深夜料金込み……170,000円~190,000円

大手タクシー会社の場合、タクシー代だけでこれだけの運賃が必要になります。
さらに、高速道路代……11,200円(八重洲口JCから塚本JCまで)も合わせて支払う必要があります。
移動時間はノンストップで走行して6時間~7時間。
この金額と時間を考えると、東京から大阪までタクシーで移動するメリットはありませんね。
マイカーで移動した場合次にタクシーではなく、マイカーで東京駅から新大阪駅まで移動した場合を考えてみました。
マイカーの場合、必要となるのはガソリン代と高速道路の料金だけになります。
高速道路の料金は先ほどの11,200円として、ガソリン代を計算しましょう。
ここでは車の燃費を1リットルあたり20キロメートルと仮定します。
その場合、東京駅から新大阪駅までは約520キロメートルなので26リットル必要です。
仮にレギュラーガソリンの価格が140円だった場合は、3,640円になるので、11,200+3,640=14,840円マイカーで移動する場合は最低でもこれぐらいは必要のようですね。
飛行機で移動次は飛行機で東京から大阪まで移動する場合を計算してみました。
航路は羽田空港から伊丹空港(LCCは神戸空港か関西国際空港)まで。
ANA、JALは早期割引などは利用しない形の料金です。

ANA、JAL利用……片道 24,770円
LCC(格安航空)利用……片道 11,000円~13,000円

飛行機を利用する場合は、割引なしだとそれなりの金額が必要になります。
また、今回は東京駅から新大阪駅までの料金なので、駅から空港、空港から駅までの移動料金が別途かかります。
電車移動だと約1,300円が必要になります。
飛行機は所要時間が約1時間と新幹線の約半分。
しかし空港からの移動時間やフライトまでの待ち時間を考えると、新幹線とほとんど変わらない所要時間になってしまいます。
安さを考えるなら夜行バス、時間は空港からの移動時間があまりかからない場合なら飛行機移動が最速のようです。
ただ、料金と所要時間のバランスを考えた場合、やはり新幹線は安定していますよね。
年末の帰省ラッシュは新幹線もバスも飛行機もだだ混み必至です。
一年の最後にエライ目に遭わないように、早めにチケットを確保しておきましょう!

2012年12月14日金曜日

年末年始旅行ランキング

世界最大のオンライン旅行サイトエクスペディアは、12月28日から2013年1月3日の期間における、ホテルとツアー(航空券+ホテル)それぞれの予約者数と前年比のランキングについて発表した。
まず、ホテル予約数ではバンコク(タイ)が1位。
2位はオアフ(ハワイ)、3位はソウル(韓国)だった。
10位以内には、2012年にLCCが就航した都市が2つ(ソウル・台北)ランクインしている。
予約者数伸び率では、バリ(インドネシア)が前年比255%で1位。
プーケット(タイ)、ローマ(イタリア)、ニューヨーク(アメリカ)が前年比220%でそれに続いた。
続いてツアー部門の予約者数では、1位はソウル(韓国)、2位は台北(台湾)。
ホテル予約数で1位だったバンコクは、ツアー予約者数では3位となった。
日本では、沖縄が16位に、札幌が19位にランクインしている。
また、ツアー予約者数伸び率では、バンコク(タイ)が前年比366%で1位だった。
クアラルンプール(マレーシア)、パリ(フランス)が前年比300%でそれに続く。
日本では沖縄と札幌がランクインした。
ホテル・ツアー予約ともに、夏から続くヨーロッパ圏人気とLCC就航都市の伸びが目立った。
LCCはツアーにおいて、今年エアアジア・ジャパンやジェットスタージャパンが就航した札幌・沖縄や、エアアジアやスクートが就航した韓国・台湾が上位にランクインしている。
国内・海外ともにLCC利用者が増加しているようだ。

年末年始旅行ランキング

2012年12月5日水曜日

子連れ親子が空の旅を快適に過ごすテクニック

先日から話題となっている、さかもと未明さんが飛行機の機内で泣く赤ちゃんに耐え切れず、そのお母さんと航空会社に対してクレームを入れた事件。

ネットでは賛否両論あるわけですが、この文章を書いている私。上3才、下1才の子供を持つお母さんです。
しかも、子連れでこれまで10数回飛行機を利用したことがあり、同じく機内で子供に大泣きされた経験もあります。

ちなみに利用する航空会社は、基本的に最近流行りのLCC(格安航空会社)がほとんどです。

人間生きていれば色んな事情で子連れで大変だと分かっていても、どうしても飛行機を利用しなければならないこともあるわけで。

これまで子連れで旅をした10数回の空の旅の経験と、ネット上から拾い集めた他のお母さんの空の旅の知恵と工夫。

本稿ではそれらまとめて紹介してみたいと思います。
これから空の旅を予定している方、子連れじゃ周囲に迷惑をかけるのではないか?と空の旅を躊躇っているお母さんの少しでもお役に立てたら……。

搭乗前のテクニック

▼席の確保には工夫を!

道中の命運を左右する最重要事項は希望座席の確保です。良い席が確保できなければ道中とにかく地獄だと思ってください。
私の経験からいうと「便をずらしてでも希望席を確保すればよかった」と後悔したほどです。

最近の航空会社では、予約をする際、一緒に座席の指定が行える場合がほとんどです。予約の際にとれるなら、さっさととってしまいましょう。「当日空港で」なんて考えは甘すぎます。特にLCCなどの場合には、当日指定は余程のオフシーズンでない限り希望座席は確保できないと考えましょう。

どういった席が子連れには都合がいいのかは、ネット上から拾い集めた意見も紹介した<母さんのテクニック>をご参考ください。

<お母さんのテクニック>
・座席は窓際を予約。外を見せることができるようにするため。
・座席は通路側を予約。おしめ替えなどの出入りで楽だから。
・機体中央あたりの非常扉の横席。(離着陸時にCAさんが着席する席の対面)前に席がないので出入りも楽だし、機内も見渡せて子供が興味を引くものが多いから。
・当日カウンターで隣りの席が空席の席に変更してもらう。空席が多い便ではできる場合があるため。
※筆者の経験では日本航空や全日空などの大手航空会社ではこうした手配をおこなってくれます。LCCの場合には、満席の場合がほとんどですのでまず難しいと考えてください。

<筆者の失敗例>
以前、ソラシドエアというLCCに搭乗したことがあります。搭乗した飛行機は、座席通路が中央1つしかない割と小さめの機体。
ネット予約の際、大人2人、幼児2人で席を隣り合わせで指定しようとしましたができませんでした。

後から分かったことですが、どうやら大人+幼児のペアの場合、飛行機のバランスの関係か通路を挟まず隣り合わせでの指定はできないよう。

ネットではただ「指定できません」的な文言がでるばかりで、その時は指定できない意味がわかりませんでした。そこで当日窓口で指定しようと思ったのですが、それが失敗の元。当日窓口で聞いたところによると既に希望席は指定完了。通路をはさんで左右の席も確保できず、泣く泣く3席並びの中央席(一番最悪な席)で道中過ごしました。

3席並びの中央は、何をするでも左右の方に気を使います。
予約の際、「たとえ隣り合わせでなくても、とりあえずあるうちに通路側か窓側を別々でもとっておけばよかった!」そう思った出来事でした。

▼空港には早めに到着する

空港には登場ギリギリに到着するのではなく、あらかじめ登場までに時間に余裕をもって到着するようにしています。
理由は空港という場に慣れさせる事と、広い空港あちこち移動して子供を遊ばせつつ体力を搭乗前にできるだけ消耗させ、機内では昼寝する方向に持っていくためです。

空港には、展望台、ショッピングコーナー、レストラン街、プレイルーム(子供の遊び場)など見どころ、遊び場満載です。

少し歩いたり見学するだけで、子供は「普段のおでかけなのかな?」という感じで意外とすんなりリラックスしてくれます。
まだ歩けない子でも見るだけでそれなりに体力を消耗してくれますし、お母さんがゆったりと楽しむ姿を見せることで言葉の通じない赤ちゃんには安心感を与えます。歩ける子供ならできるだけ歩かせるのもポイントです。

<お母さんのテクニック>
・飛行機に乗る時間をお昼寝タイムにあわせる。
・搭乗前にレストランなどでお腹一杯にごはんを食べさせつつ子供のテンションを高める。
・家族で普段どおりショッピングしたり見学を楽しむことで子供に安心感を伝える。
・沢山飛行機を見せて、飛行機に対する子供の興味を高める。

搭乗中のテクニック

▼リラックスグッズを持ち込む

狭い閉鎖された空間でもある飛行機の機内。しかもエコノミーなら本当に膝一つが伸ばせる程度の狭い場所。
そんな中、少しでも子供たちをリラックスさせるには日常から使っているグッズが役にたちます。
以下は私が飛行機に搭乗する際に持ち込んでいるリラックスグッズです。
個人差はあるかもしれませんが参考にしてください。

<機内に持ち込む子供的リラックスグッズ例>
・子供が普段から使っているミニ枕
・子供が普段から使っているミニ毛布orお気に入りのバスタオル
・普段から使っている哺乳瓶
・小さいおもちゃ

これまでの経験からいうと、多少ボロでも普段から使い慣れ、子供の匂いが充分についているものが安心感を誘うようです。
上記のような、ミニ枕やミニ毛布を普段から使っていない方は、余裕があれば搭乗が決まったあたりからそうしたグッズを購入して、充分に子供に慣れさせておくなど工夫をしてみてください。

▼子供が泣いちゃったら

どれだけ事前準備を万端にしていても、子供は泣くときは泣きます。
そうした場合の理由は大体2つあります。

<子供が泣く理由>
・不安感/緊張感
・気圧の変化

不安感/緊張感については、前述したリラックスグッズを持ち込むことで、ある程度回避できます。
ここでは「気圧の変化」についての対応をご紹介。

飛行機にのって上昇・下降する際、鼓膜がパンと張る感じを経験した方も多いのでは?勿論子供でもそれは同じです。
大人の場合には、鼻をつまむなどで対応できますが、子供は小さければ小さい程鼻をかむことすらままなりません。
そうした際には以下の事を試してみてください。

<子供の耳抜きの方法>
・キャンディーを舐めさせる:
飴を舐める際の舌の動きや、飲み込む仕草で小さい子供でも自然に耳抜きができる方法です。ただ、普通の飴玉では何かあった際に喉に詰まらせてしまうことがあります。ので、私は袋にペコちゃんの絵柄が入った棒つきのペロペロキャンディー「不二家ポップキャンディ」を持ち込むようにしています。

棒を持たせることである程度それに集中してくれますし、口に入れて吸い付いたり抜いたりするので、吸引力も自然とでてくるため、普通のキャンディーより耳抜きが簡単にできているように経験上思います。私的にはかなりの重宝アイテムです。

ちなみに、もし万が一飴を持ち込み忘れても、日本国内で運行している航空会社のほとんどは、機内に飴玉を常備しています。キャビンアテンダントさんにお願いすればもってきてくれますので忘れた際にはお願いしてみてください。

・哺乳瓶で飲み物を飲ませる:
哺乳瓶は飲む時に子供の吸い付き力が必要になります。キャンディーと同じく、その吸引力や飲み込む仕草で耳抜きをさせる方法です。
中身はミルクでもオレンジジュースでも何でもかまいません。子供が好きなものを入れてあげてください。
手荷物検査場で飲み物のチェックを面倒がって飲み物を持ち込まないお母さんもいるようですが、飲み物は手荷物検査場を通過した中の売店でも購入できます。
LCCには機内に持ち込んだ食べ物・飲み物の飲食を禁じている航空会社があります。
そうした規定を設けているAirAsiaに過去搭乗したことがありますが、子供は例外のようで特に注意はうけませんでした。
むしろ、AirAsiaのキャビンアテンダントの方は、機内でミルクを作ろうとしていたところ「こちらでお作りしましょうか?」と申し出ていただきミルクを作って持ってきてくれました。

<筆者の失敗例>
上の子がまだ1才の頃、大人+幼児でスカイマークエアラインズを利用した事があります。その時、既に乳ばなれしていた上の子のためにストロー付きのマグマグにジュースを入れて機内に持ち込みました。

機体も離陸し、もうちょっとで安定か?というタイミングで子供がぐずりだし、ストロー付きマグマグでジュースを飲ませようとしたところ……。
華麗に飛びました。天井に向け70cmほど。ええ、中に入っていた液体がです。

今更ながら無知でお恥ずかしい出来事だと後悔するばかりなのですが、容器に入った液体は、高い場所を飛ぶ飛行機の中では気圧の変化により開封した場合、飛び出してくることがあります。ペットボトルなどの場合にはあまりありませんが、ストロー付きの容器の場合にはほぼ飛ぶといってもいいかもしれません。

それを全く知らずに飛行機内でやってしまったお母さん1年生のその時……、よりによっての3席真ん中席で、左右のスーツ姿のサラリーマンの方には大迷惑をおかけしてしまいました。勿論、そのあとは平謝り。幸いにして「大丈夫ですよ」と言っていただけましたが今でも思い返す度反省する出来事です。

▼どうしても子供が泣き止まなかったら

「泣く子と地頭には勝てぬ」という言葉もあるように、どんなに事前準備をしていても、どんなにお母さんが頑張っても泣き止まない子は泣き止みません。

そんな時どうしたらいいのか?

もうひたすらあやすしかないわけですが、狭い機内。更に狭い座席……。
お母さんが動くこともままなりません。しかもジタバタする子供で隣の人をけったりして更に気をつかったり……。泣きっ面に蜂もいいところです。

そういう場合には、キャビンアテンダントさんに相談をすると隣同士が空いた座席に席移動をさせてくれたり、キャビンの空いたスペースで赤ちゃんをあやすなどの場所を提供してくれます。

どんなに泣く子でも、立ち抱っこをしながらキャビンの窓から流れる雲を見せていればまずまず泣き止みます。

それでもどうしても泣き止まないよ……。という時には、お腹がすいているのか、おむつを替えてほしいのかが疑われます。
お腹がすいている場合には、持ち込んだお菓子などでお腹を満たしてあげてください。

おむつの場合ですが、これは意外と知らないかたも多いようですが、飛行機内のトイレには赤ちゃんがおむつ替えをする台が実はちゃんと用意されています。

赤ちゃんが泣く理由が「おむつ」だと分かっていても、「交換する場所がわからない」「人前で交換するのは周囲の方にちょっと」などの理由で搭乗中、おむつ替えをためらうお母さんは少なくないと聞いたことがあります。
実はあるんですよ、ちゃんと「おむつ替え台」が!!使い方はデパートやスーパーなどで見かけるおむつ替え台の簡易版といったところ。でも、きちんと赤ちゃん固定ベルトもついてますので、おむつ替えの時には安心してトイレに向かってください。

<筆者の失敗例>
私は普段実は化粧をしません。お子さんがいる家庭では、家の中でお化粧をしないお母さんが多いかと思います。
実はこれが子供にとって変な緊張感を与えているということに最近気がつきました。
「お母さんがお化粧している=どこかにでかける?(知らない場所に行く?)」という感じで何かを察するようで過去大泣きされたことがあります。(いや、私の化粧が怖いって訳じゃないですよ!)
また、お出かけだからと普段あまり着なれていない洋服をお母さんが着用しているのもいけないようです。
泣くときに抱っこをされるのは子供。お母さんに抱きついた時にいつもと感じが違う洋服で、しかもオシャレな服だとより抱かれ心地が悪く落ち着かないようです。
だからといってお母さんも女です!すっぴんでボロボロの普段着という訳にはいきませんが……。必要最低限のメイクで、その日着るお出かけ服は簡易なおしゃれ着で普段から何度か着用しておく。(子供になれさせておく)そういう工夫もまた、子供を落ち着かせる手段の一つのようです。
子供にだきつかれると、どうせ化粧も崩れ、洋服にはよだれに気が付けば米粒に……。となっていまいますしね。
最後に
「子供だからしかたないと許してくれるよね?」って考るお母さんも世間には少なからずいるようです。
狭い機内、子供と同乗というだけで周囲には多少なりと迷惑をかけています。

たった二言でかまいません。乗るときに相席する方には
「ご迷惑をおかけします。」
降りる時には
「ご迷惑をおかけしました。」
たったこれだけでかまいません。ただそれだけで周囲の方の気持ちも心構えも変わります。
「子供だからしかたない」
それはそうかもしれません。でもね、本当にちょっとしたことで人の気持ちは変わる。そういう事だってあるわけです。
本当にちょっとしたこと。ただそれだけで、子連れの旅は随分と楽になる。
どうかそうした“心配り”も是非旅のお供に忘れずに持って行っていただけたらと思います。